東海道新幹線「ぷらっとこだま」旅行のすすめ

新規投稿 2019/02/20・最終更新 2020/07/10

今回は東海道新幹線を利用する旅行サービス「ぷらっとこだま」紹介記事となります。

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はじめに

近頃は生き甲斐である岐阜県大垣市への聖地巡礼のため、「東京〜名古屋」の都市間移動回数が激増しており、具体的な回数は2年半の間に約50往復となりました。

阿呆な私でも流石に移動費用が気になりまして、さらに有限である休日の活用を考慮した場合に「ぷらっとこだま」はとても高価値であることを再確認しました。

本記事は「ぷらっとこだまって何?」から、予約購入方法や注意点までをご紹介をいたします。
※記事中の情報、金額及び時間に関しては個人調査のため誤差はご了承ください

※確実な情報は「JR東海ツアーズ」や「JTB」窓口などで入手をしてください

 

「ぷらっとこだま」とは

東海道新幹線「こだま」号のみを乗車対象とした、「JR東海ツアーズ」発売の「国内旅行ツアー」の名称となります。

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JR東海ツアーズホームページより

普段は空気輸送に近い「こだま」号の利用価格を下げることで、乗車率を上げて運行する・・・が「ぷらっとこだま」存在の理由と勝手な推測をしています。

しかしです。実際に利用をしてみれば「ぷらっとこだま」は侮れないどころか、癖になる利用者が続出中の移動方法なのです。

 

「ぷらっとこだま」の予約購入

■「ぷらっとこだま」予約・購入

2020年6月30日以降、乗車票等の受取方法が変更となります

まずJR主要駅に設置された切符などを発行している「みどりの窓口」では「ぷらっとこだま」の予約や購入(受取)はできません。

「ぷらっとこだま」の予約購入方法は以下の通りとなります。

■予約と購入

1.「JR東海ツアーズ」の各店舗 (現金・カード)

  ▶︎出発日前日までの購入・受取

2.「JR東海ツアーズ」の公式サイト (カード)

  ▶︎出発日前日17時までの購入

3. 関東,新潟,中部,関西のJTB各店と提携店(一部除く,手数料無料)

  ▶︎出発日前日までの購入・受取(調査中)

■公式サイトから申込時の乗車票受取

1. 東海道新幹線(東京,品川,新横浜,静岡,浜松,名古屋,京都,新大阪)駅の新幹線改札付近にある「JR東海の指定席券売機」

  ▶︎乗車する列車の出発時刻前に

2. 東京駅・品川駅・名古屋駅、京都駅など、新幹線停車駅の中でも特定駅構内の「JR東海ツアーズ」店舗

  ▶︎出発前日までに

※インターネット申込時の郵送サービスは終了

www.jrtours.co.jp 

「ぷらっとこだま」インターネットでの予約・購入には無料会員登録が必要となります。

 

■「ぷらっとこだま」は「ツアー旅行」扱い

例えばJR東海 名古屋駅内の「みどりの窓口」で東京駅までの新幹線を申し込むと「新幹線乗車券・座席指定券」類の所謂「切符」が発行されます。

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みどりの窓口発行の乗車券・特急券 

 

こちらはJR名古屋駅構内の「JR東海ツアーズ」窓口で東京駅までの「ぷらっとこだま」を申し込むと、「ぷらっと旅程表」「こだま乗車票」「1ドリンク引換券※」「旅行約款」などが発行されます。

更に「ぷらっとこだま」は鉄道会社ではなく、旅行会社主催の「募集型国内旅行」であり「ツアー旅行」に分類されますが、最小催行人数は1人(自分)から、添乗員なし、集合場所もありませんので、「新幹線で移動する」感覚は「のぞみ」利用時と一切変わりません。

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ぷらっとこだまの乗車票・自動改札対応 (東海ツアーズ発行)


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ぷらっとこだまの乗車票・有人改札専用 (JTB窓口発行)

 


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乗車票ケース裏には各駅の利用可能な改札紹介

 

「ぷらっとこだま」とは「JR東海の旅客運輸規則ではなく、旅行会社の旅行規約が全てに優先される」「JR東海から我々は”ツアー会社と契約をしたツアー客”扱い」とお考えください。

 

「ぷらっとこだま」販売区間

「こだま」は東海道新幹線の各駅停車ですが、「ぷらっとこだま」のツアーには利用可能な区間と、そうでない区間が設定されています。

また「ぷらっとこだま」ツアーには「普通車指定席」と「グリーン車指定席」の2プランが用意されており、グリーン車領事の追加料金は1,000〜1,500円と、「のぞみ」比較ではかなりの破格設定です。(車内サービスのおしぼりは貰えません)


■普通車指定席プランの発売区間と旅行代金 (通常期)

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N700系列の普通車内。

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■グリーン車指定席プランの発売区間と旅行代金 (通常期)

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N700系列のグリーン車内。

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※価格表はJR東海ツアーズホームページより引用

同区間乗車時に発生する「のぞみ」と「ぷらっとこだま」の価格差は、乗車距離が伸びるほどに広がり、例えば「東京〜新大阪」間の乗車であれば、指定席利用で4000円程度、グリーン車利用ならば6000円以上は「ぷらっとこだま」がお安くなるかと思います。

 

■「繁忙期」をお忘れなく!

「ぷらっとこだま」は旅行時期により「繁忙期」の設定があります。

(「のぞみ」乗車日にも通常期・閑散期・繁忙期設定はあるが数百円の差)

例えば年末年始やG.W.、お盆の繁忙期には「東京〜名古屋・普通車」の旅行代金が1,200円、「東京・新大阪」ならば1,500円値上りをします。それでも「のぞみ」利用時よりそれぞれ約1,500円・約4500円程安価となります。

 

「東京〜名古屋」間の移動比較

私が多用する区間てある「東京〜名古屋」間の移動時に「ぷらっとこだま」、「新幹線のぞみ」、「JR高速バス」の3ルートでの、移動価格と所要時間、快適さを参考比較をしてみます。

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どのルートするかを悩むのも楽しいのが旅 

 

①「のぞみ」普通車指定席利用時

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※車内写真は700系普通車
・価格は11,000円程度 (通常期指定席)

・所要時間は1時間45分程度と安定 ◎

・指定席(普通車でも概ね快適と思われる) ◯
(安価購入方法である金券屋、JR東海株主優待などは今回割愛します)

 

②JR高速バス利用時

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※写真は2階建3列シート車
・価格は2,400円〜5,250円変動

・所要時間は最速で5時間程度だが、道路状況により数時間の遅延も頻繁にある △または×

・3列シートならば程々だが、4列シートは覚悟が必要 △または×

 

③ぷらっとこだまグリーン車指定席利用時

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※車内写真は700系グリーン車
・価格は9,300円〜 (通常期利用)

・所要時間は2時間45分程度と安定している ◯

・グリーン車座席は一度利用すると癖になる程快適

 

比較結果

いかがでしょうか。「ぷらっとこだま」のお手頃価格と程よい所要時間、そして快適度では「のぞみ指定席」と「高速バス」に大差をつけました。

到着時間至上主義ならば「のぞみ」利用、価格至上主義は「高速バス」、優雅な旅を楽しむのは「ぷらっとこだま」で決まりですね。

 

「運賃・料金」と「旅行代金」とは

電車やバスなど交通機関での移動時に耳にする「運賃・料金」。この違いをご存知ですか?

東海道新幹線も「運賃・料金」を支払い乗車をしますが「ぷらっとこだま」には「運賃・料金」の概念がありません。

 

■運賃とは

「運賃」とは旅客が支払う出発地から目的地までの運び賃と考えてください。 
日頃切符や定期のみで乗る通勤列車から、新幹線利用時にも運賃を支払います。


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これらは全て運賃

 

■料金とは
対しての「料金」とは運賃を支払った上で、移動時などに受ける「付随サービス」に支払う対価です。「特急料金」「指定席料金」「グリーン料金」「着席保証料金」「寝台料金」などがこれに当てはまります。


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こちらは全て料金 右は高額なグランクラスの料金

 

■旅行代金

そして「ぷらっとこだま」は「毎日最低1人催行可能な旅行ツアー」の形態であるため、「鉄道運賃・料金を含んだ旅行代金」として旅行会社と旅行契約し、代金を支払うことでこだま号に乗車をしているのです。

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「乗車券」や「特急券」ではなく「ぷらっと乗車票」

 

「ぷらっとこだま」は良いことだらけに見えますが、分類が「旅行ツアー」であるが故に、次項に記載する融通のきかない一面もあります。

 

「ぷらっとこだま」の利点と制限

個人的な意見も混在 しておりますが「ぷらっとこだま」利用による「メリット」及び「デメリット」を以下に紹介いたします。 

利点と思われる

・旅行券(切符)はネット購入〜郵送受取で楽々

・「東京〜名古屋間」は+1000円のグリーン車設定

   (同区間の「のぞみ」指定席より安価)

・最大4時間のグリーン車利用は楽しい

・途中駅の通過待ち時間に売店で名産品が買える

 

制限と思われる

・旅行券購入後の内容変更は一切不可

   (手数料設定有のキャンセル扱)

・改札時に在来線との「連絡改札」が利用不可

   (旅行券収納袋に利用可能な改札記載あり)

・券面の乗車区間と乗車便、座席変更は一切不可

   (下車駅のみ一部で例外あり)

   (先発や乗り遅れ時の後発列車利用不可)

・「東京〜新大阪」間の所要時間は4時間と長い

   (同区間の「のぞみ」では約2.5時間)

・「こだま」は全便で車内販売なし

制限事項が多く見えがちですが「注意点」としてなるべく全リスト化をしておきました。

 

「ぷらっとこだま」の払い戻し・キャンセル

「ぷらっとこだま」には以下の場合にのみ、払い戻しを受けることができます。

■JRの在来線が15分以上遅延

    (私鉄・地下鉄・バスは含まれない)

    JR在来線の遅延証明書とぷらっとこだまの乗車券とドリンク券が必要

■乗車予定の「こだま」が運休

    乗車予定の「こだま」の運休証明書とぷらっとこだまの乗車券とドリンク券が必要

■乗車予定の「こだま」が2時間以上遅延

    乗車予定の「こだま」の遅延証明書とぷらっとこだまの乗車券とドリンク券が必要

 

   上記以外の「乗り遅れ」についての払い戻しはありません。出発時間に間に合わない時には、乗車予定のこだまが発車前にJR東海ツアーズに報告をしましょう。(たしか)旅行代金の半分は返金をされます。

 自己都合による旅行中止(キャンセル)は可能ですが、出発日に近いほど手数料が高額となります。

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JR東海ツアーズHPより
 

そして「払い戻し」「キャンセル」に共通する事項として、「1ヶ月以内に購入した箇所に旅行券一式を返送または返却」の必要があります。

店舗購入の旅行券ならば「購入した店舗」、ネット利用時には「返送」となります。また「ドリンク券」の返却も必要事項です。

 

N700系列グリーン車紹介

現在「ぷらっとこだま」運用にほぼ全便でN700系列車両ですが、ごく一部残存している1世代前の車両700系も混在しております。

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N700グリーン車をオススメする理由ですが、まずは以下写真をご覧ください。とても落ち着いた雰囲気が感じられます。

指定席車内でよく見る「通路を歩く一部のアホ客は荷物が通路側座席の客に当てる」もなければ、「走行中ひたすら大声で話し続けるアホ客」もおらず、移動中の車内は静寂に包まれています。

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グリーン車の座席は前後左右にスペースが広く取られています。さらに座席のクッションも厚く、振動が少ないために快適に過ごせます。 

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床は絨毯敷き出足音も静かです。そして全座席に持ち帰り可能な雑誌が用意されています。

またグリーン車にのみ、ブランケットの貸出サービスもあります。

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こちらは指定席ですが「ぷらっとこだま」を利用時、特に「東京・新大阪」全行程のご乗車時は尚更グリーン車プランをオススメします。

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グリーン車と比較してしまうと狭くて薄っぺらいシートです。しかも幅の狭い3列シートもあります。コンセントは各列の壁側に1口のみ装備されています。

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グリーン車座席下にはフットレストがあり、こちらは面は靴でもokです。

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展開すると土足禁止のフットレストです。

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隣席との肘置きもワイドサイズなので、譲り合う必要もありません。

そしてコンセントも全座席に1つずつあります。

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肘置下の読書灯スイッチとシートヒータースイッチです。

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壁がの肘掛下にはミニテーブルも装備しています。

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座席のリクライニングは電動です。

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座席のヘッドレスト横にある読書灯となります。

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これだけの静粛性・快適度でも「のぞみ」運賃+指定席料金よりも安く利用することができるのですから「ぷらっとこだま」利用時に乗るなら迷わずグリーン車プランしかないのです。

 

各駅の階段など位置について

東海道新幹線ではグリーン車が8,9,10号車に設定されています。

その関係からか、各駅ホームの階段とエスカレーター、エレベーターは8,9,10号車付近にあることが多くなります。

やはりグリーン車ですからでしょうか。

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三河安城駅の9号車付近

 

まとめ「ぷらっとこだま」で楽しい旅を

指定席よりも安く乗車できたので、弁当とビール(一本は無料)も買うことができました。

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途中通過待ちの最中に、各駅の名産などが購入できます。発車時間には注意しましょう。

 

豊橋駅で購入した名産おつまみです。

(売店は改札外でしたが、駅員さんにお願いしてみたら許可されました)

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三島駅ホームで購入したサンドイッチです。

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最後に

旅のスタイルは皆様それぞれです。「ぷらっとこだま」は若干速達性は劣りますが、出費は抑えらる上にグリーン車移動ならば快適な時間が過ごせます。

旅行の移動時間ものんびりと楽しもうとお考えならば、ぷらっとこだまのグリーン車プランはとてもオススメです。

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実は300系新幹線な頃より「ぷらこま」ファン

「ぷらっとこだま」は旅券の購入場所と期間または利用時に制限があるため、あまりビジネス利用には向いていないと考えられます。(ビジネスで「ぷらっと」はないでしょ)

・・・私は日常的に「前日思いつき」で大垣入りを決定するため、実際の「ぷらっとこだま」利用頻度はそこまで高くはありませんが、余裕ある計画時には必ず利用をしております。

 

ところで「そもそも新幹線自体(価格が)高いんじゃい!」と「安価至上主義」の場合、JR高速バス利用ならば「東京〜名古屋」間を3000円程度で移動することも可能です。

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「東京〜名古屋」間の高速バスによりる移動紹介記事を投稿しました。下記リンク集より是非ご覧ください。

それでは皆様も良い旅を。


今回は以上となります。

 

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